White Paper(技術論文)

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ミニマルEDAではJupyter Notebookを使って 設計しながら文書を作成できる

2018/11/14 6:56 に 森山誠二郎 が投稿

アナログやミックスシグナル回路の設計は、専用のシステム(Cadence社のVirtuosoなど)上で開発し、設計ドキュメントは、Microsoft Officeなどを使って作成するのが一般的でしょう。しかしこれは、開発者にとって負担の多い作業です。たいてい文書作成は後回しになり、忙しいと省略されます。これは、設計IPの流通を妨げる要因の1つとなります。電子回路研究会(2018年10月@筑波大)でのミニマルEDAにおいて設計作業と文書作成を融合する試み」を、WhitePaperにしました。この提案では、JupyterNotebookを採用し、その上に対話的な設計環境を構築することで設計作業を行いながら、同時に設計ドキュメントの作成を可能とします。

LSI設計拡大のためのミニマルEDA構想

2018/01/19 5:52 に 森山誠二郎 が投稿

産総研の国家プロジェクトとして開発され、小規模LSI製品の新産業の中核となることが期待されるミニマルファブは、現在の半導体産業が量産を前提とするのと対照的に、少量多品種生産を可能とする新しい生産システムです。  最短3日間のLSIパイロット生産を目指しています。 れを可能とするためにミニマルEDAは、ALB/ALTAにより設計データを一元管理し、さまざまな設計ツールの連携を容易にします。またこれまでにLSI開発に携わっていないエンジニアにも使いやすい環境を提供するために、オープンソースソフトウェアとフリーツールを独自のものと組み合わせることにより、大幅に低コストなLSI開発を可能にします。少量製品のLSI化を担う新産業は、設計者の皆さんの参加を待っています。またミニマルEDAの実現には、設計者、EDA技術者、研究者のご協力が不可欠ですので、皆様のご協力とご支援をお願いいたします。

マルチリングオシレータの設計報告

2017/01/02 22:23 に 森山誠二郎 が投稿   [ 2017/01/02 22:25 に更新しました ]

MakeLSI:の第2回試作に参加し、試作したものの期待した動作は実現できず、不良原因をいろいろと検討した報告です。なかなか目にすることのない失敗報告であり、これはこれで公開することに意義があるのではないかと開き直っております。ぜひご一読ください。以下のような教訓を得たことも報告しています。
  1. 先達は必要
  2. デザインレビューは必須
  3. シミュレーションを面倒くさがらない
    ・シミュレーションしていないところで問題はおきる
    ・シミュレーションで起きることは実物でも起きる
  4. スタンダードセルを含めて基本的な回路ブロックを熟知し、熟知したものしか使わない
  5. 良い設計例をみならい経験を積む
  6. 撤退も覚悟する

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アナログIP(ギターエフェクタ)のオープンソース公開事例

2016/06/12 19:18 に 森山誠二郎 が投稿

ALB/ALTAでは、専門でない人に容易に集積回路を作ってもらえること、そして専門の人には、設計IPの開発と公開を容易にすることを目指しています。ALB/ALTAでIP開発を行えば、GitHubフローを活用した共同開発が可能となり、出来上がったIPは、専門でない人にも手離れよく(サポートに手間を取られることなく)使ってもらえる、そういう世界を実現 したいと考えております。このWhite Paperでは、MakeLSI:で開発したギターエフェクタを例にして、ALB/ALTAを使って設計情報を集積することにより、設計IPの情報を活用できることを示します。
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設計資産を活かすためのLSI設計支援システム

2016/03/10 2:29 に 森山誠二郎 が投稿   [ 2016/03/10 2:30 に更新しました ]

MakeLSIを提唱される金沢大学の秋田先生は、集積回路が「真の道具」となる民主化を阻んでいる主要因として
 ・安価・手軽な設計ツール
 ・安価・手軽な製造ツール・サービス
 ・情報共有のためのユーザコミュニティ
をあげています。
 弊社は、安価・手軽な設計ツールへのニーズにこたえ、また、情報共有のための共通基盤になることを願って、回路設計CADシステム(ALB/ALTA)を開発しました。
レイアウトツールはいうまでもなく、Matlab(やオープンソースのScilab)のようなシステム解析ツール、PCB設計ツール、FPGA設計ツール、さらには、測定のための設備やプログラムを統一的に扱う改良を行っています。
 ALB/ALTAは、設計情報を共有し再利用するための仕組みを実現し、アナログLSI設計環境を低価格に提供するものです。このWhite Paperでは、MakeLSI:を含め多くの方に使っていただきたいと考えて最近開発した以下の改良について概要をまとめます。
(1) 回路図エントリーツールとして、LTspiceの他にオープンソースのQUCSを使えるようにしました。QUCSの次期リリース版QUCS0.0.19sでは、シミュレータとしてオープンソースのngspiceとXYCEを使えるようになります。それにあわせて、ALB/ALTAで、QUCS/XYCEを使えるようにサポートします。
(2) Github(およびGitlab)と連繫し設計データの共有を容易化します。設計に使用する各種ツールのデータの実体をMakeLSI:でも使用するGithubや、そのクローンであるGitlabに置き、それをALB/ALTAから実際に設計ツールで開き、バージョン情報とともにデータを更新できる仕組みを実現しました。(従来は、ALB上にデータの実体を置く事しかできず、設計資産の共有はALBの世界に閉じていました。)
(3) 測定システムをALTAから制御し、測定データの管理をALBで行うことができます。測定システムの例として、安価な評価ボードであるRedPitayaを使用しました。(さらに安価なPSoC5LPの使用も検討中です。)測定プログラムはALTAに組み込まなくても、その他のツール同様、ALBやGithub上に置き、バージョン管理することができます。
 このWhite Paperでは、ギターエフェクタの設計と評価を適用事例として上記の新機能を紹介します。
以上のように、ALB/ALTAでは、MakeLSI:に向けた改良を行っていますが、専門家向けサポートを軽視しているわけではありません。専門家にとっても魅力のある機能を増強し、ALB/ALTAを専門家にも非専門家にも使える、そして設計知識の共有機能を通じて、専門家と非専門家の橋渡しとなり、共通の設計基盤となることを目指して今後も開発を続けていきます。
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設計民主化(MakeLSI:)に向けた ALB/ALTAの改良

2015/07/26 18:00 に 森山誠二郎 が投稿   [ 2015/07/26 18:08 に更新しました ]

MakeLSI:はTokyo Make 2014で金沢大の秋田先生が提唱されたもので、誰でもLSIを作れるようにするのが最終目標です。第1回の試作では、北九州の2umのCMOSプロセスを使って、ベンダーツールを使わずに、一般の人でも使えるオープンソースやフリーツールを使って設計します。弊社は仲間とともにオールアナログのギターエフェクタを試作します。

現在の設計ではLTspiceを使用していますが、リニアテクノロジー社のシミュレータであるため、半導体設計に適用するには、ライセンス上制限があります。そこで、LTspiceと同等の環境を使えるようにするために、オープンソースのQUCSに、オープンソースの回路シミュレータXYCEを使えるようにする進行中のプロジェクトを、ALB/ALTAに取り込みました。LTspiceの回路図をQUCS用に変換し、XYCEを使ってシミュレーションできるようにする予定です。
ALBの強みの1つは、設計データとドキュメントを一括管理できることですが、設計データは回路設計データだけではなく、FPGAやPCB、さらにサンプルの評価プログラムを含みます。それらを統一的に管理する仕組みをALB/ALTAに組み込みました。

今回のWhite Paperでは、設計民主化のために、ALB/ALTAでおこなっている改良についてまとめました。LTspiceと同じように、QUCS/XYCEを使えるようになるまではしばらく時間がかかりますが、今回の設計モチーフを題材に、設計民主化のための設計環境を整えるとともに、設計データおよびドキュメント一式を、再利用可能な設計情報として整備しLSI設計ユーザの拡大に寄与したいと考えています

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オープンソースのシステム解析ソフト(Scilab/Xcos) を適用するアナログ回路設計支援CAD

2014/03/06 18:16 に 森山誠二郎 が投稿   [ 2014/03/06 18:18 に更新しました ]

IC回路設計の分野でもエコシステム「自然界の生態系のように循環の中で効率的に収益を上げる構造」や、「複数の企業や登場人物、モノが有機的に結びつき、循環しながら広く共存共栄していく仕組み」が必要との思いで、(株)アナジックスでは、エコシステムのための回路設計共通基盤となることをめざしてALB/ALTAを開発しております。
WhitePaper「エコシステムの実現をめざしアナログ技術にフォーカスしたIC化回路設計CAD」で述べたようにエコシステムの実現までには課題は山積しており、Matlab/Simulinkのようなシステムツールの活用も課題の1つです。

今回のWhite Paperでは、Matlabと同等の機能を有するオープンソースのソフトウェアであるScilab(およびSimulinkと同様にブロック線図をシミュレーションできるXcos)を電子回路設計に適用した実例と、ALB/ALTAへの組み込みについてまとめました。

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エコシステムの実現をめざしアナログ技術にフォーカスしたIC化回路設計CAD

2013/10/06 1:05 に 森山誠二郎 が投稿   [ 2013/10/15 20:03 に更新しました ]

エコシステムという言葉には、IC回路設計の分野でも「自然界の生態系のように循環の中で効率的に収益を上げる構造」や、「複数の企業や登場人物、モノが有機的に結びつき、循環しながら広く共存共栄していく仕組み」が必要でないかというメッセージを込めています。(株)アナジックスでは、エコシステムのための回路設計共通基盤となることをめざしてALB/ALTAを開発しております。

IC設計のコミュニティで広く使われるためにはローコストであり誰でも容易に導入できなくてはなりません。フリーソフトやオープンソースのソフトを利用することは当然であり、ALB/ALTAでも多くのすぐれたソフトを利用しています。しかしインストールが容易でないことが問題でしたので、今回、Chefという技術を導入して、インストールを容易化しました。また、IC回路設計の特殊性ですが、IC設計のために必要なSPICEモデル(PDKの一部)は大手EDAベンダーツールを対象につくられるので、LTspiceやQUCSで使うためにSPICEモデルを変換しなくてはなりません。例えばSpectreに対し、LTspice用に変換したSPICEモデルが同じ特性を示すことをシミュレーションで検証しなくてはなりませんが、それが結構大変でした。今回、Chef技術を流用して、シミュレーションの実行を自動化しました。これにより変換したPDKを安心して回路設計に使用できるようになります。

エコシステムの実現までには課題は山積しています。Matlab/Simulinkのようなシステムツールの活用も課題の1つです。システムシミュレーションに基づく回路仕様を ALB で交換できるようになれば、コミュニティが広がり、エコシステムの発展に寄与できると考えられます。ALB/ALTA のサポートも課題です。自動テストによりプログラムの品質確保を狙っていますが いまだ十分ではありません。マニュアルやアプリケーションノート の充実も課題です。今後、エコシステムの中で ALB/ALTA を発展させていくため には、コミュニティからサポートを受けることが必須ではないかと 考えています。ALB/ALTA のオープンソース化も視野にいれな がら広く協力を求める次第です。 以上の内容ですが、2013年10月時点の現状と今後の展望ということでご理解いただけると幸いです。

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最適化機能等を備えたアナログ回路設計環境

2012/10/06 6:50 に 森山誠二郎 が投稿

ローコストのアナログ設計基盤をめざしてアナログ回路設計統合環境を開発しています。

ALTA(Anagix Local Tools Assistant)は、ALBサーバとLTspiceなどローカルPC上のパーソナルツールを連携させるプログラムですが、今回、コンパクトなアナログLSI設計環境をALTA上に実現しました。業界標準のCADシステム(Cadence ADE)と回路図レベルで相互変換が可能です。またPDKをLTspice用に変換できます。

回路設計のための機能として、具体的には、シ ミュレーションプラン(柔軟なスイープ解析)の作成を容易化し、GUI(Graphical User Interface)を工夫することで、様々なグラフの作成を容易にしました。またオープンソースのグローバル最適化ソフトとして知られるASCOに手を 加えALTAで使用できるようにしました。ALTAで使用するポストスクリプトをそのまま目的関数の記述に使用できるので、グローバル最適化を簡単に適用できます。

小規模企業と大学によるユニークなアナログLSI開発などに活用していただければ幸いです。

ALBユーザによる回路最適化プログラムの 開発とALBへの組み込み

2012/03/31 0:37 に 森山誠二郎 が投稿

ALBユーザである法政大学が開発した回路最適化手法を、ユーザ自身でALBに容易に組み込むことができることを示します。
最適化のプログラム自体は、ALBの提供する機能(シミュレーションの起動や後処理)を利用しながら、ALBとは独立した環境で効率良く開発することができます。また、今回開発した組込みの枠組みを利用することにより、最適化手法の組み込みのようなシステムの拡張を、開発元でなく、ユーザである大学でもできるようになりました。
2章では、ユーザによる機能拡張とALBへの組込みの観点から、ALBとALTAの概要を説明します。3章では、法政大学で開発した回路最適化手法を紹介します。4章では、ALBユーザ(大学)による拡張機能(最適化アルゴリズム)の開発と、それをALBに組み込むためにアナジックスが開発した枠組みについて述べます。

ALB・ALTAの実現するアナログLSI開発環境を用いることにより小規模の企業でも半導体集積回路の開発が可能となります。小規模企業と大学の開発基盤が同じになるため、共同開発がやりやすくなります。高価なEDAにすばらしいツールが組み込まれていても、導入できなければ使うことはできません。また、世界中でひとにぎりの人々しか使うことのできない高価なソフトに発展は望めません。高価なEDAが要求される、専門化し分業化した世界は、設計のわからないCAD技術者、CADを使いこなせない設計者を生み出しました。アナジックスはそういう世界からは、大きな付加価値は生まれない、むしろ混沌とした世界で、設計者自らが、あるいはCAD技術者と密に協力してCAD化を進めることが大きな付加価値を生むと考えています。アナジックスでは、ALBのソフトウェア開発環境を積極的にユーザに開放します。ユーザ自身による機能拡張が容易になるよう、今後も工夫していきます。

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