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ミニマルEDAの開発に取り組んでいます

2017/10/24 21:58 に 森山誠二郎 が投稿
(株)アナジックスは、ミニマルファブ技術研究組合に加入しミニマルEDA開発WGのメンバーとしてEDA開発に取り組んでいます。とはいえ、新規にコアツールを開発するのではなく、従来開発してきたALB/ALTAをベースに、LSI(集積回路)設計のためのオープンソースツールや無料ツール、ほかの方々の開発されたツールを統合し、少量生産向けLSI開発に最適化した環境の構築を目指しています。従来の(大量生産の)LSIではシリコンウェーハ一枚からできるだけ多くのLSIチップを切り出すことができるように、LSIチップの面積を最小化します。そのため高度な自動設計ツールを開発する必要があり、開発には多大な費用と労力がかかります。そのようなツールのユーザは限られますから非常に高価です。一方ミニマルファブに代表される少量生産LSIでは、チップ面積はそれほど重要ではなく、LSI開発の専門家でない人たちが安く簡単にしかし確実に特殊用途のLSIを開発できることが重要です。(高度な自動設計ツールを持つベンダーが少量多品種(ロングテール)の埋蔵価値に気がついてWebサービスを始めると面白い展開になるかも知れませんが。)EDAツールを安価に提供するために、オープンソースツールや無料ツールを活用するわけですが、多くの課題があります。(1)価値のあるツールを探しだし、うまく活用する必要があります。(2)ツールのインストールを楽にしなくてはなりません。(3)問題が発生した場合に解決できる仕組みを作る必要があります。
デジタル回路の設計には、Open Circuit DesignのTim EdwardsさんがQflowというデジタル設計フローを開発しています。これは論理合成のYosys、スタンダードセルの配置には古くからあるTimberWolfのオープンソースであるGraywolfを利用し、配線プログラムは独自にQrouterを開発しています。既存の資産を開発しつつ最新のソフトウェア環境も利用することで、efabless.comでも使われているようです。我々も最新のソフトウェア環境を活用し、上記の3つの課題を解決するとともに、残念ながら衰退したLSIのための研究開発をふたたび盛んにする方策も考えたいと思います。
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