シャトル計画

横河ラボでのSOI CMOSプロセスの試作は、試行段階であり、今後プロセス改善により特性は変わります。したがってPDKを漸次更新していきます。7月に、NEDOプロジェクトと、筑波大の試作を別々に行いました。2021年7月末現在、これから各種TEGの実測を行い、その結果にもとづき9月の試作のためにPDK更新を行います。

9月にシャトル試行の第1回目を、12月に第2回目を実験的に行う予定です。このシャトルには、設計データをオープンにする条件で、だれでも無料で参加できます。

この試行によりシャトル実施のめどが立てば、2022年からシャトルの運用に入りたいと考えております。この本格シャトルは、ミニマルファブのアーリーアダプタープログラムの一部であり、参加するには、ミニマルファブの実用化を加速し、ミニマルファブを核とするエコシステムを構築することを目的とする組合に加入していただく必要があります。詳細は、sales@anagix.comにお問い合わせください。

質問も受け付けております。Q&A のページも参考にしてください。

シャトルって何?

LSI用の乗り合いバス、乗り合いで定期的に流す半導体生産です。ミニマルファブはTSMC等のメガファブに較べると、装置が小規模で、高価なマスクをつかわずパターンを直接描画するので、少量の生産を安くできます。それでも、わずか0.5inchのウェーハとはいえ、1枚のウェーハを一人ですべて使い切るのは大変です。お金もかかります。LSIを作るとき、よほどラッキーでないとすべてが一発で動くことはないので、問題を切り分けることができるように、部分回路を作成して個別に測定できるようにするのが一般的です。相乗りシャトル方式であれば、参加者は、自分のLSI開発スケジュールに合わせて、シャトルを利用できます。費用も参加者でいわば割り勘にできます。

試行計画


設計準備

  • ミニマルEDA

  • PDK v0.8

  • チュートリアル

試行第1回

  • テープアウト --- 9月中旬

  • ファブアウト --- 10月初旬

試行第2回

  • テープアウト --- 12月初旬

  • ファブアウト --- 12月下旬



運用計画(案)

  • シャトル利用者:当面は、組合に参加するアカデミック(大学など)に限定するがMakeLSIのような個人参加にも配慮する

  • 最低月1回の実施

  • 組合費に応じて、シャトルを利用できる(単発利用も考慮する)


アーリーアダプタプログラム

  • シャトルプログラムを含むこのEarly Adopter Programには、組合員のみが参加することができる

  • 組合の正式名称を、「ミニマルファブ早期活用組合(仮称)」とし、特にアナログ信号処理を集積回路上に短期間に実現する技術の開発のために、互いに助け合い責任を分け持ち約束を守ってミニマルファブの実用化を加速し、ミニマルファブを核とするエコシステムを構築することを目的とする

  • MinimalFab Early Adopter Program(MINEAble Program)では、ミニマルファブを使ったLSI開発のためシャトルを運用するほか、ミニマルファブの技術情報を共有し、組合員の交流を盛んにしてミニマルファブの適用領域を開拓するとともに、組合員の技術レベルアップのための各種教育宣伝活動を推進する

アーリーアダプタプログラム(MINEAble Program)の詳細については、support@anagix.comにお問い合わせください。