ミニマルファブ は、LSIを1個からの製造することのできる多品種少量に適応する画期的な生産システムであり、産総研が中心となって開発しました(JAXAとの集積回路の試作参照)。現在、一般社団法人 ミニマルファブ推進機構 が発展と普及を支援しています。横河電機傘下の横河ソリューションサービス株式会社がミニマルファブの導入検討からファブ構築、運用、保守までまるごとサポートし、東京三鷹の横河電機本社に設置された横河ミニマルアプリケーションラボでは、デバイスの試作が可能です。
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独立行政法人産業技術総合研究所によって開発されたミニマルファブ([1])は、0.5インチウェーハを使用し、マスク不要の直接描画を行い、わずか1個のLSIから少量生産を可能にします。量産にファブを使用する従来のシャトルサービスは試作期間が約3ヶ月かかるのに対し、ミニマルファブは最短3日間のLSI試作を目指しています。
ミニマルファブで半導体製造工程を担う装置は、幅294 mm×奥行き450 mm×高さ1440 mmの筐体に収納され、電源は100Vの家庭用電源を使用し、純水などの消費量も極めて少なく、クリーンルームが不要です。したがって工場の初期投資とランニングコストもミニマルですみます。図1は、ミニマルファブの製造工場を構成する製造装置を示します。
横河ミニマルアプリケーションラボでは、PMOSのみを使ったLSIとSOI CMOSの試作ができます。バルクCMOSやの準備も進んでいますが、PMOSのみのプロセスは大学など教育機関での試作に使われた実績があり、工程数が少ないため3.5日で製造できます。
図1ミニマルファブの製造装置群