(株)アナジックスは創立10年を迎えました

Post date: 2019/1/7 19:00

2009年1月7日に創業しましたので、本日で10年になります。創立5年の年頭のご挨拶(創業5周年のアナジックスをよろしくお願いいたします)の時点とやっていること、考えていることは変わりません。「弊社の提供する回路設計環境(ALB/ALTA)の特徴は、半導体回路設計をLTspiceやQUCSのようなフリー/オープンソースで出来ることです。少量多品種の設計のために圧倒的なローコストで半導体回路設計を可能にすることが目的です。」

その後の5年間で、MakeLSI:というLSI設計の民主化運動に加わって、自分達でも開発を経験し、2年前の2017年4月からはミニマルファブのファブシステム研究会メンバーとなってミニマルEDAの開発を担わせていただいております(ミニマルEDAの開発に取り組んでいます)。ALB/ALTAはまだまだ未熟ですので、これからもミニマルEDAの開発に邁進していきます。

一方で、グローバル経済をささえる大量生産に偏向した皆さんの”心”を、豊かな多様性をもった少量多品種生産に引き戻していく必要性を強く感じています。ミニマルファブでは少量多品種生産を成功させるために、共通化・標準化を強力に進めているのはご存知の通りです(ついに幅30cmの標準筐体にイオンインプラ装置を試作し昨年のセミコンジャパンで展示しました)。ミニマルEDAでも、設計ライブラリの構築に必要な設計文書作成の容易化に取り組んでいます。

しかし(とりわけアナログ設計では)設計自体の共通化・標準化に大きな心理的な壁を感じます。既存のアナログ設計者の立場からすれば、長い時間をかけて設計技術を習得し、心血を注いで開発した設計財産を易々と共有財産にはしたくないのはわかります。彼らの利益も守りながら、しかし少量多品種を成功させるには、技術の共有化、というか教えあい助け合う心を復活していく必要を感じます。解はわかりませんが、皆々様にこれまで以上にご協力をお願いすること、そのためにも、とにかくお金をまわすことが必要です。次世代の学生さんに学びながら稼ぐ場を提供する地道な活動もはじめましたので継続していきたいと思います。

当面、皆様方の賛同をいただくこと、お金をまわすこと、この2点に注力していきます。皆様のご支援、ご鞭撻をお願いいたします。なお、弊社のfacebookは、5年前に開設しひっそりと運用してます。時々のぞいていただけると幸いです。