9/30に開催される電気学会電子回路研究会でOpenPDK方式によるPDK開発について発表します

Posted at 2022/9/20 11:14

https://www.ieej-ect.org/ect/ectp/2022/p22-09-29.html がプログラムです。講演タイトルは、「多品種多変量LSI開発のためのオープンな PDK開発手法の提案 」。ロジックリサーチさんとの共著です。OpenPDK方式でPDKを開発すれば、例えばOpenRule1um, MinimalFab SOI CMOS, Skywater 130nmで同じ’"look and feel"のPCellを使うことができます。したがって(問題はいろいろあるでしょうが)、プロセスポーティングが容易になり、IPの流通と再利用を促進できます(高付加価値の少量多品種品の開発に不可欠です)。OpenPDK方式は、NDAを要求する(国内の)ファブのPDK開発にも適用でき、OpenPDK方式が基本的にオープンソースであることから、PDKの品質向上と開発リソースの削減を期待できます。OpenPDK方式を採用するファブが増えれば、我々利用者にとって、ファブ選択の自由度が大きくなります。Skywater130nm PDKはオープンソースで公開されNDA不要であるのはすばらしいですが、実は、Skywaterのファブでしか製造することができず、我々(私?)の期待に応えるものではありません。

こういった趣旨の発表です。Minimal Fabの現状も説明し、この方式がうまくいけば(ポーティングが容易になるので)先端プロセスを使ったLSI開発(製造は最低でも3か月)のための手段として、MinimfalFab(製造期間は1週間)を利用できる道もあるのではないかと考えております。

なお、OpenPDK方式自体の発表は、SASIMI2022で、Miimal Fab向けのPDK開発についてはAVIC2022で発表します。研究会の発表では、実際にプロセスポーティングための実験例の紹介がメインです。