Posted at 2025/3/11 22:44:00
少量多品種LSI開発のためには、IPの利活用が不可欠ですので、誰でも使えるIPライブラリが求められています。書籍に公開されたアナログIP回路をベースに、多様な製造プロセスに対応できる”お手本”を開発し、公開することが私どもの目標です。第1段階として、NDA不要なPDK (OpenRule1um )を使用して回路・レイアウトを設計し、フェニテック社の0.6μm CMOSプロセスを用いて試作しました。他のプロセスへ展開する上で”お手本”となる情報を収集する目的で、ゲート長10μmのミニマルファブプロセスへのポーティングを検討しました。その結果、W/Lを保つ単純な変換では不十分で、プロセスに応じて回路構成を見直す必要があることが判明しました。
書籍に公開された回路であっても,実際にオープンソースシリコンにするには,注意深く設計検証を行う必要があることがわかりました。今後、ポーティングを考慮したオープンソースの設計環境を構築するとともに,ポーティングのプロセスを誰でも流用できるようにするために,“お手本”となる設計事例を公開します。