新年あけましておめでとうございます

Post date: 2017/01/03 6:29:53

2017年を迎えました。アナジックスは、1/7で8年になります。引き続き、アナログ設計支援技術を核としてEDAのローコスト化とオープン化により半導体(LSI)設計の民主化を追求します。

昨年は、(1)東北のパートナと共同で、SPICEモデルパラメータ抽出の民主化に着手しました。BSIM3の難解な資料をひも解き、専門家にしかできない測定データからのパラメータ抽出(最適化の初期値ともなる)を誰でもできるよう手続きを明確化しました。今年はALB/ALTAからJupyter(対話環境)を利用してパラメータ抽出を容易化する検討を行います。高価な測定器を使わなくてもSPICEモデルパラメータ抽出ができるような測定・評価の民主化(それにはTEG構造の検討や、安価な測定系の開発を含む)にも取り組む予定です。一昨年第1回目のMakeLSI:試作ではギターエフェクタLSIを開発しましたが、昨年は(2)それをベースに明治大学の学生さんの卒論研究で、ベースギター用への応用開発に取り組んでいただき、ALB/ALTAによる設計情報公開の有効性を確認できました。MakeLSI:では(3)自分でも初めてLSI開発を経験しました。SPICEモデルのぶれを、少ないピン数の回路で簡単に評価できるよう8つのリングオシレータを動かす回路ですが、残念ながら動作はしなかったものの、良い経験になりました。またALB/ALTA改善の材料とすることもできました。以上の3件は、年末の電子回路研究会で報告させていただきました。

今後も、民主化と専門家のバランスを取りながら、EDAのローコスト化と専門サービスの提供に邁進してまいります。いっそうのご支援をよろしくお願いいたします。