サブサーキットは、回路図をよりわかりやすくするために使用されます。これは、大規模回路やコンポーネントのブロックが複数回表示される回路に非常に有用です。
Qucsでは、サブサーキットのポートを含む回路図はサブサーキットです。サブサーキットのポートを手に入れるには、ツールバー、(lumped componentsの)コンポーネントのリストビューまたはメニュー(Insert->Insert port)を使います。サブサーキットのポート(例えば2個)をすべて配置した後、回路図 を(例えばCTRL-Sを使って)保存する必要があります。コンテンツリストのビュー(図1)を見ると、今や回路図名の横("Note"欄) に"2-port"があることがわかります。
このNoteは、サブサーキットであるすべてのドキュメントをマークします。そこで、サブサーキットを使いたい回路図に移ります。そして、サブサーキット名を(contentのリストビューで)押します。ドキュメントのエリアに再度入ると、サブサーキットをメインの回路図に配置できることがわかると思います。そのようにして、回路図を完成します。これで、シミュレーションを実行することができます。サブサーキットのすべてのコンポーネントが直接回路内に配置されているかのように、結果は同じです。
図1 サブサーキットにアクセスする
サブサーキット部品を選択(回路図上でそのシンボルをクリック)すると、CTRL-Iを押す(もちろんこの機能はツールバーとメニュからもたどり着けます)ことで、サブサーキットの中に入っていくことができます。CTRL-Hを押すと、もとに戻ることができます。
サブサーキットのシンボルが気に入らないなら、自分で好きなシンボルを描画し、また好みの場所に部品のテキストを配置することもできます。そのためには、そのサブサーキットの回路図をカレントにし、メニューからFile->Edit Circuit Symbolに行ってください。もしも、この回路のシンボルをまだ描画していない場合、簡単なシンボルが自動的に作られます。そこで、このシンボルを線と弧を描画して編集できます。終わったら、それを保存します。ほかの回路図の上にそれを配置すると、新しいシンボルができていることがわかります。
ほかのすべての部品とまったく同じように、サブサーキットもパラメータを持つことができます。自分だけのパラメータを作成するには、サブサーキットのシンボルを編集したエディタに戻り、サブサーキットのパラメータのテキスト(図1ではSUB1)をダブルクリックしてください。ダイアログが現れるので、パラメータのデフォルト値と説明を記入することができます。終わったら、ダイアログを閉じ、サブサーキットを保存してください。サブサーキットが配置されたすべての回路で、サブサーキットは新しいパラメータを持っており、そのほかの部品と同様に編集可能です。
ここでは、パラメータと式をもったサブサーキットを使った簡単な例を示します。
サブサーキットを作成する:
新しいプロジェクトを作る
新しい回路図(サブサーキットのための)
抵抗、インダクタ、キャパシタを追加し、それらを直列に配線し、2つのポートを加える
サブサーキットをRLC.schという名前で保存する
抵抗に'R1'という値を与える
‘ind = L1’という式を追加する
インダクタの値を'ind'とする
キャパシタの値を'C1'とする
保存する
File > Edit Circuit Symbol
矩形のボックスの下の‘SUB File=name’ というタグをダブルクリックする
name = R1, default value = 1を追加
name = L1, default value = 1を追加
name = C1, default value = 1を追加
OK
サブサーキットを挿入しパラメータを定義する:
New schematic (for testbench)新しい回路図(テストベンチとして)
Test_RLC.schを保存
Project のContentsから、上記のRLCサブサーキットを選び、配置する
AC 電源 (V1) とグランドを追加する
AC simulationを140Hz から180Hz, 201点で追加する
サブサーキットシンボルに以下を設定:
R1=1
L1=100e-3
C1=10e-6
シミュレーションを実行
Cartesian diagramを追加し V1.iをプロットする
結果は、RLC回路の共振のはず
RLCサブサーキットのパラメータはトップの回路図から変更できる