Posted at 2025/5/14 9:35:00
5/16に東京理科大の森戸記念館で開催される電気学会アナログVLSIシンポジウムのパネル討論会に登壇します。パネルの題目は、「LSI の民主化・オープンソース化による国内半導体の将来展望」です。学会でもようやくこのオープン化の動きに注目が集まってきました。司会は、東京理科大の兵庫先生。金沢大学の秋田先生、慶応を退官された東大の天野先生、AIST Solutionsの岡村さんと私がパネラーです。私は、少量多品種のLSI開発には、民主化とオープン化が不可欠なので、オープンソースのIP(オープンソースシリコン)を容易に再利用可能にするために、オープンソースソフトウェアと同じようにプログラム資産を流用することを提案します。料理の世界と同じやりかたです。アナログLSI設計の資産(設計レシピ)も料理のレシピと同じく、設計人口が増えなければ良いレシピ(お手本)は増えませんので、LSI設計の民主化により、より多くの人にオープンソースシリコン開発の世界に入っていただきたいと思います。LSI試作の場を増やすための、OpenPDK方式によるPDK開発の推進、設計のお手本の整備、ポーティングを考慮したオープンソースシリコン設計環境の構築に取り組んでいます。結論として、LSI の民主化・オープンソース化は、国内半導体の強みにできると思います。